ラスト1個のシュークリームを買ったら、後ろに並んでいた男の子が大泣き…人生最大のピンチ!
昨日買い物に出かけた際、ものすごく気まずい状況に陥った。ここ数年で、いや、これまでの人生の中で一番のピンチと言っても過言ではないくらいの状況であった。
休みの日はちょくちょく料理をする。家庭サービスが目的ではなく、気分転換、リフレッシュ、ストレス解消になるのだ。キャンプなどのアウトドア、DIYも好きであり、性格的に当然のように料理も好きなものになってくるのだろう。
昨日の夕方、晩ごはんの材料を買いに近所のショッピングモールに行った。昨日は娘のピアノの発表会があり、頑張ったご褒美に、娘のリクエストに応え、メニューは「チーズインハンバーグ」に決定。ショッピングモールに入っているスーパーマーケットにてひととおりの材料を調達し、出口に向かった。
そのとき、出口近くにあるケーキ屋さんのショーケースが目にとまった。
ピアノの練習頑張ってたし、今日は奮発してデザートもつけるか。そう思って、ショーケースに目を走らせた。
目にとまったのが”期間限定”のシュークリーム。家族全員分を買うつもりであったが、残念ながら残り1個しかなかった。全員同じものにしようかと、”期間限定”は諦めようと思ったのだが、よく見ると通常よりもお得な値段になっているではないか。
しばらく迷った末、これも一期一会だと、この”期間限定”のシュークリーム1個とほかのケーキを含めて家族全員分を購入することした。
そして、ショーケース越しに店員さんに注文を伝えていたところへ、後ろからやって来たのが親子連れ。お父さんと2歳くらいの男の子。
次の瞬間、私は猛烈に気まずい状況にさらされることになる。
お父さんが男の子に「これにしようか。」と言って指差したのが、残り1個の”期間限定”シュークリームだったのだ。
この時点で、店員さんはまだその”期間限定”シュークリームを取り出していなかった。男の子は、ショーケースに手を当て、残り1個の”期間限定”シュークリームを前に、目をキラキラさせている。
が、次の瞬間、男の子の目の前からそのシュークリームが消えた…
私の注文により、店員さんが残り1個のシュークリームをショーケースから取り出したのだ。それを見たお父さんは、ぼそっと「あ〜なくなっちゃった」。
そして、男の子は間髪入れず、
やだー!や〜だ!欲しい!
と誰もが予想どおりの反応。
き、気まずい…ものすごく気まずい。
お父さんは「また今度ね」と男の子に言い聞かせているが、男の子は納得するはずはなく、泣きじゃくりながら「やだ〜!、欲しい!」と魂の叫びを続けている。
この気まずさから早く脱出したい…
周りからの視線も気になる…
(気持ち的には、周りからの視線が何本も私の胸に刺さっている。)
店員さん、早くして〜
私も心の中で魂の叫びをあげていたのだが、店員さんの作業がなかなか終わらない。ケーキ屋で商品を包装するのはまあまあ時間がかかるが、こんなに長く感じたのは初めてだろう。
ようやく店員さんがレジにやってきた。こちらは現金スタンバイ状態。
だが、まだ行程が残っていた。
店員:お帰りのお時間はどれくらいでしょうか。
あ〜、そういえば毎回聞かれるフレーズである。
私 :10分くらいです。(早くしてください〜)
店員:保冷剤はお付けしますか?
私 :どちらでもいいです、、、やっぱいらないです。
(どっちでもいいから、とにかく早くしてください〜)
こうしたやり取りをしている間に、私に気を遣ってかと思うが、お父さんは男の子を抱き抱えてその場を去って行った。お父さんに抱えられてケーキ屋から遠ざかる男の子は、ずっと叫び続けていた。
品物の包装が済んで、支払いも終わり、ようやくその場から離れられる状況になったが、遠くから、まだ「や〜だ〜」がこだましていた。
その後、無事(?)、そのシュークリームが入った袋を手にケーキ屋を後にしたのだが、家に帰ってもあの男の子の叫びと周りからの視線(私の思い込みだが)が頭から離れなかった。
後から思えば、残り1個のシュークリームをあの親子に譲ってあげればよかったと後悔した。ただ、あの時は、このピンチから早く逃れたいと思う一心で、そのような機転を効かす余裕はなかった。そんな自分が情けないとつくづく思った。
そんな出来事とは裏腹に、1個限定のシュークリームは、娘が美味しそうに食べてくれた。