見つめども、見つめども、我が思い通じず、じっとちゅ〜るの箱を見る
カリカリに貪りついているスコティッシュフォールドのおっさん猫を尻目に、リビングのアップライトピアノの上で欠伸をしているノルウェージャンフォレストキャットの我が愛娘。
私が名前を呼ぶと、「にゃっ」と返事をして飛んでくる。可愛すぎる。
カリカリを食べずに、ちゅ〜るがもらえないかと常にアンテナを高くしており、返事をして飛んでくるのも、私に対してではなく、その向こうにちゅ〜るの姿が透けているからなのだ。
甘やかしてはいけない。カリカリを食べるまではダメだぞ。いつもそのつもりなのだが、気がつくと、ちゅ〜るをあげてしまっている私。
今日も、私の部屋までついて来て、電子ピアノの上にあるちゅ〜るの箱を見つめている。
今日は絶対あげない。そう誓って根比べが始まってどれくらい経っただろうか。ふと愛娘に近づいて様子を見ると、ゴロゴロと喉を鳴らして、愛想いっぱい振りまいている。可愛すぎる。
気がつくと、ちゅ〜るの箱を手に、「甘エビ」は嫌いだったよね、今日は「毛玉配慮」にしようかと娘に語りかけていた。
ちゅ〜るを食べ終わった愛娘、いつもならさっさと去ってしまうのに、今日は何故か、私の横で寝そべり舌をぺろぺろして満足げな様子。
そんな姿に今日も癒された私でした。
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